韓国語「-(으)ㄹ게요」と「-(으)ㄹ래요」:意味と使い分けと例文集

「〜します」「〜するつもりです」という未来の意志や計画を伝える時、韓国語ではいくつかの表現がありますが、特に「-(으)ㄹ게요(〜ルケヨ)」と「-(으)ㄹ래요(〜ルレヨ)」は、日常会話で頻繁に使用されます。
この二つの表現の決定的な違いは、「話し手の意志」に加えて「聞き手(相手)への配慮や応答」が含まれるかどうかという点にあります。このニュアンスの違いを理解することが、適切な使い分けに繋がります。
【1】聞き手への配慮と約束を表す「-(으)ㄹ게요」
「-(으)ㄹ게요」は、主に自分の行動を相手に伝える際に、「相手の許可を得る」「相手の状況を考慮する」「相手の言葉やお願いに対して承諾する」といったニュアンスを含みます。
日本語の「〜しますね」「〜しておきますね」に近く、相手への配慮や約束の意図が強い表現です。
【特徴と制約】
・主語:必ず一人称(私、私たち)のみに用いられます。
・用途:相手の問いかけやお願いに対して、自分の意志を親しみを込めて優しく承諾したり、自分の行動について相手の許可を求めたりする際に適しています。
・注意点:疑問文として「〜しますか?」と相手の意志を尋ねる質問には使えません(例:「영화를 볼게요? (X)」)。
【例文】
・배고프다. 제가 샌드위치 사 올게요.
(お腹が空いた。私がサンドイッチを買って来ますね。)
→ 相手のために行動することの提案や約束。
・알겠어요. 그럼 제가 먼저 갈게요.
(分かりました。では、私が先に行きますね。)
→ 状況や相手の言葉を受けて、自分の行動を伝えている(電話を切る際などにも頻出)。
・(相手の提案を受けて)알겠어요. 냉면 먹을게요.
(分かりました。冷麺食べます。)
→ 相手の意見を受け入れ、それに応じる承諾の意を表している。
【2】個人的な意向と希望を表す「-(으)ㄹ래요」
「-(으)ㄹ래요」は、話し手個人の希望、意向、好みをフランクに表明する際に使われます。相手への配慮や約束のニュアンスは含まれず、純粋に「〜したい」「〜するつもりだ」という自分の選択を伝える表現です。
【特徴と用途】
・主語:一人称(私、私たち)の意志表明のほか、二人称(あなた)に対して勧誘や希望を尋ねる疑問文(「〜しませんか?」「〜したいですか?」)としても使えます。
・用途:自分の好みや選択を表明する、親しい間柄でフランクに意志を伝える、または相手を軽く誘う・意向を尋ねる際に適しています。
・参考:「-(으)ㄹ게요」とは異なり、自分が「欲しい」という強い意志や希望を表したいときにも使われます。
【例文】
・저는 아이스 아메리카노 마실래요.
(私はアイスアメリカーノを飲みたいです/飲みます。)
→ 自分の好みや選択を表明している。
・미안. 오늘은 그냥 집에 갈래요.
(ごめん。今日はそのまま家に帰るよ/帰りたい。)
→ 相手の提案などを断り、自分の強い希望を述べている。
・우리 같이 영화 볼래요?
(私たち、一緒に映画を観ませんか?)
→ 相手の意向を問う、軽い勧誘や提案。
【3】使い分けの核心:配慮の有無と回答
この二つの表現の使い分けの核心は、「相手の存在を意識した行動の約束か」どうかです。
・「-(으)ㄹ게요」:自分の行動が相手と関連しており、相手の許可や承諾を得る必要がある、あるいは相手の要望に応じるという配慮が伴います。
・「-(으)ㄹ래요」:純粋に自分自身の希望や選択を伝え、相手の状況への配慮は必須ではありません。
特に、「-(으)ㄹ게요」は、相手からの質問や要望があった場合の一人称の回答としてよく使われます。例えば、「何を食べますか?」という質問(相手の意志を尋ねる「-겠어요?」など)に対して、自分の希望や選択を答える際に、親しい間柄で優しく承諾の意を込めて使うことが可能です。
一方で、自分の個人的な好みや希望を述べるだけの場面(例:メニューを指して「私はこれ」)では、「-(으)ㄹ래요」がより自然な表現となります。