韓国語初級文法「-겠다」と「 -ㄹ게요/을게요」の使い分けは?
「-겠다 (-겠습니다, -겠어요) 」と「 -ㄹ/을게요」は、未来の意志を表す表現です。これらは全く同じ意味をもちますが、使い分けするには少し戸惑いを感じるかもしれません。
そこで、「-겠다 」を、「相手の意志を確認するか自分の意志を伝える」場合と「丁寧にお願いしたいことを伺う」場合に分けてその使い分けを説明したいと思います。
1.「-겠다」と「 -ㄹ게요/을게요」の使い分け
どちらも自分の意志を込めてこれからする事を示す表現で、「-します(よ)」という意味をもちます。意味はほぼ同じだと考えても良いでしょう。
しかい、「-겠다 」が疑問文にも使われるのに対して「 -ㄹ/을게요」は1人称のみに用いられるのが違いだと言えます。また、「 -ㄹ게요/을게요」は、「-겠습니다」「-겠어요」に比べてもう少し親しい関係の間で使える表現です。
さらに、相手のお願いなどに対して易しく承諾の意を伝える場合にもよく用いられます。では、以下に例文とともに詳しく見てみましょう。
2.相手の意志を確認するか自分の意志を伝える
韓国語の表現「-겠다」は、これからの動作に対して相手の意志を確認したり自分の意志を表す未来形の表現です。「-겠습니까?」、「-겠어요?」などの形で「-しますか?」と相手の意志を確認する時によく使います。
これに対して「 -ㄹ게요/을게요」は、2人称、3人称には使えずに、必ず1人称のみに使える表現です。つまり、「-겠습니까?」、「-겠어요?」などの質問に対して答える場合にのみに使えることができます。
しかも相手との関係が親しい場合、あるいは親しみを表したい時で、そうではない場合は、「-겠습니다」か「-겠어요」を使えるべきです。なぜかと言えば、相手の問いかけに対して自分はそうしたくないにもかかわらずそれに応じる場合にも使えるからであります。参考的に、自分が欲しいという意志を表したいときには、「ㄹ래요/을래요」を使います。
それから、形態を見ると「動作動詞」か、「存在詞の있다(いる)」のみが結合され、「形容動詞」、「이다動詞」、「없다」とは結合されません。しかし、「-겠다」の場合は、「形容動詞」、「이다動詞」「있다動詞」とも結合されますし、さらに3人称にも使えますが、この時は「推測」を表す表現で主観的なものになります。客観的な推測を表すときには「ㄹ거예요/을 거예요」を使います。
例1)
저녁에 무엇을 드시겠습니까?(非常に礼儀正しい表現)
– 삼계탕을 먹겠습니다.(非常に礼儀正しい表現)
– 삼계탕을 먹겠어요.(親しみを込めた表現)
– 삼계탕을 먹을게요.(違和感がある)
(夕方、何を召し上がりますか?ー サムゲタンを食べます。)
例2)
저녁에 뭐 먹겠어요?(親しみを込めた表現)
– 삼계탕을 먹겠습니다.(非常に礼儀正しい表現)
– 삼계탕을 먹겠어요.(親しみを込めた表現)
– 삼계탕을 먹을게요.(相手との関係が親しく優しい感じの表現)
(夕方、何を食べますか?ー サムゲタンを食べます。)
例3)
저녁에 뭐 먹겠어요?(親しみを込めた表現)
– 삼계탕 먹겠습니다.(非常に礼儀正しい表現)
(夕方、何を食べますか?ー サムゲタン食べます。)
삼계탕은 비싸니까 냉면은 어때요?(親しみを込めた表現)
– 알겠어요. 냉면 먹을게요.(相手との関係が親しく相手の意見を受け入れる)
(サムゲタンは高いので冷麺はどうですか?ー分かりました冷麺食べます。)
※注意.「 -ㄹ게요/을게요」は質問としては使えません。
영화를 볼게요? (X)
무엇을 먹을게요? (X)
3.丁寧にお願いしたいことを伺う
「-아/어 주시겠어요?/」、「-아/어 주시겠습니까?」は、相手に丁寧にお願いをするときの表現です。形を見ると「=아/어 주다(-してあげる/-してくれる)」に尊敬語を表す「-(으)시」と意志を表す「-겠」をつけて相手に丁寧に何かをお願いする表現になります。
訳すると「-していただきますか?」となり、非常に礼儀正しい表現になります。この場合に返事としては、「주다(あげる)」の謙譲語である「드리다(差し上げる)」を使って「-아/어 드리겠습니다.」となりますが、初めて対面する人でも親しみを込めて優しく「-아/어 드릴게요」と返事する場合も多いです。
例文)
창문 좀 열어 주시겠어요?
(窓をちょっと開けていただけますか?)
네 알겠습니다. 열어 드릴게요.
(はい、分かりました。開けます。)
통역을 좀 해 주시겠어요?
(通訳をちょっとしていただけますか?)
네, 해 드릴게요.
(はい、やってあげますよ。)